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仙台平和七夕の活動

 仙台七夕まつりは毎年 200万人を超える観光客が訪れる、東北を代表する夏祭りです。初日の8月6日は「ヒロシマ原爆被災の日」、最終日の翌日は「ナガサキ原爆被災の日」です。
 『仙台七夕まつりを平和を訴える星まつりにできないだろうか?』
 1975年、仙台YMCAの有志の間でこのような会話が交わされていました。
 
当時は泥沼のベトナム戦争がようやく終結したものの、“被曝30年”、核廃絶はおろか、核軍縮も一向に進展せずにいた時代です。仙台では米軍の軍楽隊が七夕パレードに参加するという、きな臭い動きも伝えられていました。

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Image by Caitlin James

 翌1976年(昭和51年)、メンバーたちは行動に立ち上がりました。
「平和を祈る七夕市民の会」をつくり、自分たちで折った折り鶴2千羽をつなぎ合わせたささやかな吹き流しと、広島から送られてきた吹き流しを飾りました。商店街への飾りつけはできず、仙台市役所の玄関ロビーが会場でした。第1回の「平和七夕」です。このときは「ノーモアヒロシマ」の垂れ幕を掲げることは断られました。

 第2回は、宝文堂書店(当時)の協力で、仙台駅と東一番丁通りをつなぐ中央通りアーケード商店街(現クリスロード商店街)の一画に2本の吹き流しを飾ることができました。この様子をメディアが全国に報じてくれました。
 核兵器のない世界の実現を願う声が全国に広がり、折り鶴や吹き流しを作る仲間の輪はYMCAやキリスト教会だけでなく、小学校や中・高等学校へと拡がっていきました。全国から寄せられる折り鶴も第7回(1982年)には20万羽、第16回には80万羽と年を追って増え、第18回(1993年)には100万羽までになりました。

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 第45回の2020年はちょっとした危機でした。コロナ禍で「感染を拡げるおそれがある」と仙台七夕自体が中止となったからです。しかし、平和七夕はあきらめませんでした。商店街での飾りつけができないとしても、「平和の訴えを途切れさせてはならない」と、分散開催を決めました。いつもより小ぶりの吹き流しをつくり、みやぎ生協の店舗や、各地の幼稚園や保育所に飾ってもらいました。この他、第1回と同じ仙台市役所ロビーや、宮城厚生協会の4つの病院など、合わせて22か所に核廃絶を訴える吹き流しが翻りました。

 ある保育園では、園児が持ち帰ったレイをきっかけに、多くの家族で「原爆の惨禍や平和」について話し合うことができたと話していました。「平和の種まき」との願いが少しでも根付くことが喜びです。
 2025年の第50回を前に、「日本原水爆被爆者団体協議会(日本被団協)」がノーベル平和賞を受賞する、うれしいニュースに日本のほとんどの人々が湧きました。同じように「核廃絶」を訴え続けて活動してきた私たちであればこそなおさらです。しかし、ともに目標は「核なき世界」の実現に他なりません。それまで活動を止める訳にはいきません。

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 正直なところ、「平和七夕」の中心的な担い手は高齢化が目立ちます。しかし、ここ数年8月6日の早朝に、多くの高校生が吹き流しの取り付け作業にかけつけるなど、共感の輪は未来を担う世代にも拡がりつつあります。
 6月からは日本キリスト教団仙台北教会(青葉区東勝山)などを会場に、吹き流しなどをつくる作業が始まります。

第50回 平和七夕の訴え
「平和を祈る七夕市民の会」代表・油谷 重雄
​あぶらや しげお
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 仙台七夕まつりの初日、8月6日は「ヒロシマ原爆の日」。また、まつり直後の9日は「ナガサキ原爆の日」です。80年前、原爆投下により広島で14万人、長崎で7万人が命を奪われ、街は焦土と化しました。生き延びた方々も原爆後遺症に悩まされるなどいまだに苦難の途を歩んでいます。
 こうした惨禍は再び繰り返してはならない。戦争をしない、核兵器の廃絶を目指す。1976年、こんな思いから立ち上がったのが、私たち「平和七夕」の活動です。それから50年、中心商店街の七夕飾りだけでなく、「ノーモアヒロシマ・ナガサキ」の短冊を取り付けた小ぶりの吹き流しを飾る輪が、保育園、生協、病院などと拡がってきました。こうした分散開催も今年はおよそ70か所にのぼる見込みです。
 昨年は「日本被団協(原水爆被害者団体協議会)」がノーベル平和賞を受賞するうれしいニュースがありました。しかし、地球上の核弾頭は米ロを中心に1万2千発を越えます。ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルのガザ攻撃などで多くの命を奪われる惨劇もあとを絶ちません。
 であればこそ、50回目の今年も平和七夕で、「核廃絶・平和」の旗を高く掲げなければなりません。
 七夕に先立って7月19日(土)には、「核廃絶の訴えを未来の世代にリレーする」をテーマに講演会も開催することにしております。
 なにとぞ皆さまの参加とご協力をよろしくお願いします。また、七夕飾りの制作・取付け等のため費用が必要となります。下記のゆうちょ口座へ送金いただければ幸いです。ご支援重ねてお願い申し上げます。
2025年5月   
連絡先:油谷重雄 (090-7068-6706) /
仙台YMCA 022-222-7533
*{郵便局で手続きの場合}記号・番号 18190-26383401,油谷重雄
   {銀行などから振込} ゆうちょ銀行・支店名:八一八店、普通・2638340,アブラヤシゲオ
2024年の様子

2024年の様子

2024年の様子

2024年の様子

吹き流し制作

吹き流し制作

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